AIでLPのコピーを書く手順|キャッチ・本文・CTAを人が仕上げる方法
LP(ランディングページ)のコピーをAIで作るときの手順を解説します。誰に何を約束するかの整理、キャッチコピーの案出しと選び方、本文の構成、行動を促すボタン文言まで、人が仕上げるポイントを紹介します。
新サービスの告知や広告の受け皿として、LP(ランディングページ。広告や検索から訪れた人に、問い合わせや申し込みなど一つの行動を促すための縦長のページ)を作る機会は多いものです。しかし、限られたスペースで読者の心を動かすコピーを書くのは簡単ではありません。
AIを使えば、キャッチコピーの案を短時間で何十個も出すことができます。ただし、案を大量に出しても、どれを選べばよいのか判断できなければ意味がありません。そして、判断の基準になる「誰に、何を約束するのか」は、AIではなく自社が決めることです。
この記事では、LPのコピーをAIと一緒に作る手順を、準備、キャッチコピー、本文、CTA(行動を促すボタンや文言)の順に解説します。デザインや計測の方法には深入りせず、言葉づくりに絞ってお伝えします。
コピーを書く前に決める3つのこと
LPのコピーがぼやける原因の多くは、書き始める前の整理不足です。次の3つを、それぞれ一文で書けるようにしてからAIに頼みましょう。
| 決めること | 問い | 例(仮のサービスの場合) |
|---|---|---|
| ターゲット | 誰の、どんな状況に向けたページか | 社員10名前後で、勤怠を紙とエクセルで管理している会社の総務担当 |
| 約束 | 読者にとって何が良くなるのか | 月末の勤怠集計にかかる手間を減らせる |
| 行動 | 読み終えた人に何をしてほしいか | 無料の画面デモを申し込んでもらう |
あわせて、約束を裏づける根拠(機能、実績、仕組み)と、読者が申し込みをためらう理由(費用、手間、乗り換えの不安など)も書き出しておきます。これがAIに渡す素材になります。
キャッチコピーをAIと作る
キャッチコピーは、ページの最初に表示される一番大きな言葉です。AIには、方向性の異なる案をまとめて出してもらい、人が選ぶのが効率的です。
- 「以下のターゲット、約束、根拠をもとに、LPのキャッチコピーを20案出してください。『悩みに共感する型』『変化後の姿を描く型』『具体的な数字や条件を示す型』『問いかける型』の4つの型で、各5案ずつお願いします。根拠に書かれていない効果は約束しないでください」
型を指定すると、似たような案ばかりになるのを防げます。出てきた案は、次の基準で絞り込みます。
- ターゲットが「自分のことだ」と感じる言葉が入っているか
- 読んで3秒程度で意味がわかるか
- 競合のLPにそのまま載っていても違和感がない案になっていないか
- 約束が、根拠で裏づけられる範囲に収まっているか
最後の基準は特に大切です。「必ず」「誰でも」「〇〇が不要に」など、根拠を示せない約束は避けます。広告の表示に関わる判断で迷う表現は、社内の担当者や専門家に確認してください。
サブコピーで補う
キャッチコピーだけで全部を伝えようとすると、言葉が長く、わかりにくくなります。キャッチコピーのすぐ下に置く一〜二文のサブコピーで、対象者や具体的な内容を補うと、役割を分担できます。例えば、キャッチコピーで「月末の集計に追われる毎日を、終わりにしませんか」と問いかけ、サブコピーで「紙とエクセルの勤怠管理を、スマートフォンの打刻に置き換える小規模事業者向けのサービスです」と説明する、という組み合わせです。AIには、選んだキャッチコピーに合うサブコピーを複数案出してもらい、キャッチとサブを声に出して続けて読んで、自然につながるものを選びましょう。
候補は社内の数人で選ぶ
最終候補を2〜3案に絞ったら、営業担当や顧客対応の担当者にも見てもらいます。お客様と日々話している人は、実際の顧客がどんな言葉で悩みを語るかを知っています。「お客様はこの言い方はしない」という指摘は、AIからは得られない貴重な判断材料です。
本文の構成と書き方
キャッチコピーのあとに続く本文は、読者の疑問に順番に答える構成にします。一般的には次の流れが使いやすいでしょう。
- 共感:読者の困りごとを、具体的な場面で言い当てる
- 解決策の提示:サービスが何をするものかを一言で示す
- 理由と根拠:なぜ解決できるのか、機能や仕組みで説明する
- 利用の流れ:申し込みから使い始めるまでの手順を示す
- 不安の解消:費用、サポート、解約など、ためらう理由に答える
- 行動の呼びかけ:CTAで次の行動を促す
AIには、この構成と素材を渡して、ブロックごとに書いてもらいます。一度に全部を書かせるより、ブロックごとに頼むほうが、内容の重複や抜けを防げます。
- 「LPの『不安の解消』ブロックを書いてください。以下の、読者が申し込みをためらう理由3つに、それぞれQ&A形式で答えてください。回答は事実のメモの範囲に限り、メモにない条件は【要確認】としてください」
本文では、機能の名前を並べるより、その機能によって読者の仕事がどう変わるかを書くことを意識します。例えば「自動集計機能」ではなく「打刻データから月末の集計表が自動で作られます」のように、読者の作業に置き換えて表現します。
CTAの文言を整える
CTAは、ボタンやその周辺の短い言葉です。「送信」「お問い合わせ」だけでは、押したあとに何が起きるかがわかりにくく、ためらいが生まれます。
| 改善前 | 改善後の例 | ポイント |
|---|---|---|
| 送信する | 画面デモを申し込む(無料) | 何が得られるかを書く |
| お問い合わせ | まずは料金表を受け取る | 行動のハードルを下げる |
| 詳しくはこちら | 導入までの流れを見る | 次に表示される内容を示す |
ボタンのすぐ近くに「入力は1分ほど」「営業電話はしません」など、不安を和らげる一言を添えるのも効果的です。ただし、実際の運用と異なる約束は書かないでください。
公開前のチェックリスト
- キャッチコピーだけを見て、誰向けの何のページかがわかるか
- 約束した効果に、本文中で根拠が示されているか
- 料金、期間、条件などの記載が最新の情報と一致しているか
- 専門用語に説明が添えられているか
- CTAの文言と、押したあとの画面の内容が一致しているか
- スマートフォンの画面で、最初に見える範囲に何が書かれているか
まとめ
LPのコピーをAIで作るときは、ターゲット、約束、行動の3つを先に決め、AIには型を指定してキャッチコピーの案を幅広く出してもらい、人が根拠に照らして選びます。本文は読者の疑問に順に答える構成でブロックごとに書き、CTAは押したあとに何が起きるかがわかる言葉に整えましょう。
まずは、今あるLPか作る予定のLPについて、ターゲット、約束、行動をそれぞれ一文で書き出してみてください。一文で書けない項目があれば、AIに頼む前に社内で話し合うべき論点が見えてきます。