問い合わせフォーム改善(EFO)の進め方|離脱を減らす15のチェック項目
フォームまで来たのに送信されない。それは入力フォームに原因があるかもしれません。EFO(入力フォーム最適化)の基本と、すぐに確認できるチェック項目、AIを使った見直し方を解説します。
サービスページを読み、問い合わせフォームまでたどり着いた訪問者は、かなり関心の高い人たちです。それでも、フォームを開いたまま送信せずに離れてしまう人は少なくありません。せっかくの見込み客を、最後の一歩で逃している状態です。
入力項目が多すぎる、エラーの表示がわかりにくい、スマートフォンで入力しにくい。こうしたフォームの小さなストレスが、離脱の原因になります。フォームの改善は、ページ全体を作り直すより手軽で、効果が見えやすい施策の一つです。
この記事では、EFO(エントリーフォーム最適化:入力フォームを使いやすくして完了率を上げる取り組み)の基本、すぐに確認できる15のチェック項目、改善の進め方とAIの活用方法を解説します。
フォームで離脱が起きる主な理由
まず、訪問者がフォームの途中で離れてしまう理由を整理しておきます。
- 入力の手間が大きい:項目数が多い、必須項目が多い、同じような情報を何度も入力させる
- 入力の途中でつまずく:入力形式(全角・半角、ハイフンの有無など)の指定が厳しく、エラーが繰り返し出る
- 不安が残っている:送信後に何が起きるのか、しつこく営業されないか、個人情報はどう扱われるのかがわからない
- スマートフォンで使いにくい:入力欄やボタンが小さい、キーボードの種類が合っていない
GA4でフォームページの閲覧数と送信完了数を比べると、フォームでどの程度離脱しているかの目安がわかります。フォームページへの到達に対して完了が極端に少ない場合は、EFOに取り組む価値が高いといえます。
すぐに確認できる15のチェック項目
自社のフォームを実際にスマートフォンとパソコンで入力しながら、次の項目を確認してください。
項目数と構成
- 本当に必要な項目だけになっているか(最初の問い合わせで聞かなくてよい項目はないか)
- 必須項目と任意項目の区別がはっきりしているか
- 問い合わせの種類を最初に選ばせ、不要な項目を出さない工夫があるか
- 氏名やふりがなを分割しすぎていないか
- 入力例(プレースホルダー)が具体的で、入力後も形式がわかるか
入力のしやすさ
- 全角・半角を自動で変換する、またはどちらでも受け付けるか
- 電話番号や郵便番号はハイフンの有無を問わず受け付けるか
- 郵便番号から住所を自動入力できるか(住所が必要な場合)
- エラーは入力した直後に、その項目のすぐ近くに表示されるか
- エラー文が「何をどう直せばよいか」を具体的に伝えているか
スマートフォン対応と安心感
- 電話番号欄では数字キーボード、メール欄ではメール用キーボードが表示されるか
- 入力欄とボタンが指で押しやすい大きさになっているか
- 送信後の流れ(返信までの目安日数、担当者からの連絡方法)が書かれているか
- 個人情報の取り扱いについて説明があり、確認できるようになっているか
- フォームページに、離脱につながる余計なリンクやバナーが多すぎないか
確認するときは、社内の人だけでなく、サイトを初めて見る家族や他部署の人に入力してもらうのも効果的です。普段から自社のフォームを見慣れている担当者は、つまずきに気づきにくいものです。入力にかかった時間や、手が止まった場所を記録してもらいましょう。
すべてを一度に直す必要はありません。当てはまらなかった項目に印をつけ、手軽に直せるものから着手しましょう。
改善の優先順位の付け方
チェックで見つかった課題は、効果と手間のバランスで優先順位をつけます。一般的な目安は次のとおりです。
| 改善内容 | 期待できる効果 | 手間の目安 |
|---|---|---|
| 不要な項目の削除 | 入力の負担が直接減るため大きい | 小さい(社内の合意が必要) |
| 送信後の流れの明記 | 不安の解消につながる | 小さい(文章の追加のみ) |
| エラー表示の改善 | 途中のつまずきを減らせる | 中程度(設定や改修が必要な場合あり) |
| 住所の自動入力・形式の自動変換 | 入力の手間を減らせる | 中程度(プラグインや改修が必要) |
| フォームの全面的な作り直し | 大きい可能性がある | 大きい |
特に効果が大きいのは項目の削減です。「営業に必要だから」と項目を増やしがちですが、最初の問い合わせで必要な情報は限られます。詳しい情報は、問い合わせ後のやり取りで聞けば十分なことも多いはずです。営業担当と相談し、「最初の連絡に本当に必要な項目」を見直してください。
AIでフォームを見直す方法
フォームの項目一覧や文言をAIに渡すと、第三者の視点で見直してもらえます。
- 「以下は当社の問い合わせフォームの項目一覧です。初めての問い合わせで不要と思われる項目と、その理由を挙げてください」
- 「以下のエラーメッセージを、入力者が何をすればよいかすぐわかる、やわらかい表現に書き換えてください」
- 「問い合わせフォームの下に表示する『送信後の流れ』の説明文を、200字程度で3パターン作ってください。返信は2営業日以内を目安としています」
AIが作った文章は、実際の対応内容と一致しているかを必ず確認してください。「24時間以内に返信」と書いたのに実際は対応できない、といったずれは信頼を損ねます。個人情報の取り扱いに関する文言は、社内のプライバシーポリシーと整合しているかを確認し、判断に迷う場合は専門家に相談しましょう。
確認画面は必要か
入力内容の確認画面は、誤入力を防ぐ一方で、もう1ページ進む手間を生みます。入力欄の下で内容を見直せるようにして確認画面を省く方法もあります。どちらが自社に合うかは、問い合わせの内容や誤入力の多さによって異なるため、改善の候補の一つとして検討してください。
改善後の効果測定
- 改善前の一定期間(例:直近1か月)のフォーム到達数と送信完了数を記録する
- 改善を実施し、実施日を記録する
- 改善後の同じ長さの期間で、同じ数字を比較する
- 完了率(送信完了数÷フォーム到達数)が改善したかを確認する
- 問い合わせの内容や質に変化がないかを営業担当に確認する
項目を減らした結果、問い合わせは増えたものの、営業に必要な情報が不足して対応に手間がかかるようになる場合もあります。件数だけでなく、営業現場の声もあわせて確認しましょう。
まとめ
問い合わせフォームは、見込み客がサイトで最後に通る関門です。項目の削減、入力のしやすさ、スマートフォン対応、送信後の安心感という4つの観点で見直せば、離脱を減らせる余地は大きいはずです。
まずは今日、自社のフォームをスマートフォンで実際に入力して送信してみてください。そして15のチェック項目のうち、当てはまらなかったものを書き出すところから始めましょう。