生成AI・LLM・プロンプト・ノーコードとは?|AI制作の基本用語をやさしく解説
制作会社との打ち合わせやAIツールの説明で出てくる「生成AI」「LLM」「プロンプト」「ノーコード」などの用語を、Webサイト制作の場面に沿ってやさしく解説します。社内共有用の用語表つきです。
制作会社との打ち合わせや、AIツールの紹介記事を読んでいると、「LLM」「プロンプト」「ハルシネーション」「ノーコード」など、聞き慣れない言葉が次々に出てきます。なんとなく分かったつもりで話を進めてしまい、後から認識のずれに気づいた経験がある方もいるのではないでしょうか。
用語の意味を正しく押さえておくと、提案内容を理解しやすくなるだけでなく、AIに指示を出すときや社内で説明するときにも役立ちます。
この記事では、AIを使ったWebサイト制作でよく出てくる基本用語を、制作の場面に沿って解説します。技術的に厳密な定義よりも、「実務でどう関係するか」が分かることを重視しています。
AIそのものに関する用語
生成AI
文章、画像、音声、プログラムのコードなどを、新しく作り出すことができるAIの総称です。従来のAIが「分類する」「予測する」ことを得意としていたのに対し、生成AIは「作る」ことができる点が特徴です。Web制作では、原稿の下書き、画像の試作、コードの作成など幅広い工程で使われています。
LLM(大規模言語モデル)
Large Language Modelの略で、大量の文章データから言葉のつながり方を学習したAIのことです。ChatGPT、Claude、Geminiといった対話型AIサービスの中核にある仕組みと考えると分かりやすいでしょう。LLMは「次に来る言葉としてもっともらしいもの」を組み立てて文章を作るため、自然な文章を書ける一方で、事実と異なる内容を書くこともあります。
ハルシネーション
AIが、事実と異なる内容をもっともらしく出力してしまう現象のことです。日本語では「幻覚」と訳されます。例えば、実在しない資格名を挙げたり、根拠のない数字を示したりすることがあります。Webサイトに載せる情報では特に注意が必要で、人による事実確認が欠かせない理由のひとつです。
画像生成AI
文章で指示を与えると、それに合った画像を作り出すAIです。サイトのイメージ画像やアイコンの試作に使われます。利用規約によって商用利用の条件が異なるため、使う前に確認が必要です。
マルチモーダル
文章だけでなく、画像、音声、PDFなど複数の種類の情報をまとめて扱えるAIの性質のことです。例えば、手書きのラフスケッチの写真を見せてページ構成を整理してもらう、既存サイトの画面を見せて改善点を挙げてもらう、といった使い方ができます。
AIエージェント
人が一つずつ指示しなくても、目的に向けて複数の作業を自分で組み立てて進めるAIの仕組みのことです。調べる、書く、確認するといった作業を続けて実行できるものもあります。便利な一方で、途中の判断が見えにくくなるため、最終的な成果物は人が確認する必要があります。
AIの使い方に関する用語
プロンプト
AIに対して出す指示や質問の文章のことです。プロンプトの書き方によって、AIの出力の質は大きく変わります。基本は「前提(誰が、何のために)」「依頼内容」「条件(文字数、トーン、形式)」を具体的に伝えることです。
- あいまいな例:「会社紹介の文章を書いて」
- 具体的な例:「従業員20名の住宅リフォーム会社です。地域の50〜60代の住まい手に向けて、会社紹介ページの導入文を300字程度で書いてください。親しみやすく、誇張のない表現にしてください」
コンテキスト
AIが回答するときに参照する前提情報のことです。会話の中でこれまでに伝えた内容や、添付した資料などが含まれます。自社の情報を十分にコンテキストとして渡すほど、的外れな回答が減ります。会社案内や過去の提案資料などをまとめて渡すのが効果的ですが、社外に出してよい情報かどうかは事前に確認しておきましょう。
ファクトチェック
文章に書かれた事実が正しいかを確認する作業です。AIの出力を公開する前には、数字、固有名詞、日付、制度に関する記述などを、原本や公式情報と照らし合わせます。
サイト制作の手段に関する用語
ノーコード/ローコード
ノーコードは、プログラミングをせずに画面上の操作だけでWebサイトやアプリを作れる仕組みのことです。STUDIOやWixなどがよく知られています。ローコードは、基本は画面操作で作り、必要な部分だけ少しコードを書く方式です。AIと組み合わせることで、社内の担当者でもサイトの作成や更新を進めやすくなっています。
CMS
Content Management Systemの略で、専門知識がなくてもサイトの文章や画像を更新できる仕組みのことです。WordPressが代表的です。お知らせやブログを社内で更新したい場合に重要になります。
コーディング
HTML、CSS、JavaScriptなどの言語を使って、Webページを表示できる形に組み立てる作業です。AIがコードの下書きを作れるようになり、作業の進め方が大きく変わった工程のひとつです。
プロトタイプ
完成前に作る試作品のことです。AIを使うと、実際の画面に近いプロトタイプを短時間で作れるため、早い段階で関係者の意見を集めやすくなります。
社内共有用の用語早見表
ここまでの用語を一覧にまとめました。社内の関係者と共有する際に活用してください。
| 用語 | ひとことで言うと | 制作で気をつけること |
|---|---|---|
| 生成AI | 文章や画像を作り出すAI | 出力は下書きとして扱う |
| LLM | 文章を作るAIの中核の仕組み | もっともらしい誤りがあり得る |
| ハルシネーション | AIのもっともらしい誤り | 数字・固有名詞は必ず確認 |
| プロンプト | AIへの指示文 | 前提・依頼・条件を具体的に |
| コンテキスト | AIが参照する前提情報 | 自社の材料を十分に渡す |
| ノーコード | コードを書かずに作る仕組み | できることの範囲を事前に確認 |
| CMS | サイトを更新する仕組み | 更新する人と頻度を決めておく |
| プロトタイプ | 完成前の試作品 | 早めに見て意見を出す |
まとめ
AIを使ったWeb制作の用語は、仕組みに関するもの、使い方に関するもの、制作の手段に関するものに分けると理解しやすくなります。特に「ハルシネーション」と「プロンプト」は、AIの出力を正しく扱うための基本となる考え方です。
まずは早見表を社内の関係者に共有し、打ち合わせで分からない言葉が出てきたら、その場で意味を確認する習慣をつけてみてください。用語の認識がそろうだけで、社内外とのやり取りがぐっとスムーズになります。